さあ高らかに歌おう/
そおっと生きる
小さな生きものが私に教えてくれる
『必要な分だけで充分だよ
暖かな日差し
綺麗な水
新鮮な空気
全部取ろうなんて
野暮なことはしないよ
少しで充分
あり難い
あり難い』
私は
嬉しくなり
そして
悲しくなって
そして
歌う
今を生きる人間
それだけでは足りず
過去に生きたものの亡骸すら
その欲望のために
燃やす
しかも
必要以上に
それだけでは足りず
よりおぞましいものすらも
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