文体/たま
文体は作家の生理だという。
なるほどね。
じゃあ、詩人はどうなのか。
詩は文体であって、文体ではない。
詩人のことばは生理そのものだ。
物語ではない。
詩だ。
生身のからだを担保にして詩人は詩を書く。
酷だとおもう。
否定されたらたまらない。
でも、負けないのが詩人だ。
酷を承知している。
七年余り小説を書いてきた。
詩なんていつでも書ける。
と、高を括っていたら、詩が書けなくなった。
生理を見失ったのだ。
詩人の生理を。
こうしてあなたたちの詩を読めば、みんな輝いている。
なんのことはない。
道草しただけだった。
夢はいつか、からだとともに
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)