メアリーは病気(その一)/tonpekep
、彼女の本心だったかもしれない。
メアリー=スチュアート(1542ー1587)。スコットランド女王。
彼女は幼くしてフランス王太子妃となりフランスへ嫁いだ。夫、フランソア二世の即位とともにフランス女王となったが、王が早死にしたためスコットランドに出戻る。男運のない悲劇はここから始まる。
帰国後、1561年にスコットランド王国の女王となる。女王にはなったが、あまり政治には興味がなく、むしろどうでも良かったのかもしれない。ただ、女として自由奔放に生きたいという性格であったがため、恋愛に関しては敏感に反応した。
やがて、従兄のダーンリと恋に落ちる。彼女にとって理想の男性として現れたダーンリではあったが、再婚後、彼の本性を知ることになる。幸せな生活を共に過ごすはずであった相思相愛の夫、ダーンリは、実は彼女を愛していたのではなかった。ダーンリは彼女の女王としての立場を愛していたのだ。女王と結婚して王になることが彼の本心であった。
結婚後、ダーンリはメアリーに暴力をふるいまくる暴君へと豹変する。男運のない二度目の悲劇である。
戻る 編 削 Point(1)