(無題)/
la_feminite_nue(死に巫女)
月見草のいちりんは、首をかしげて、
何を見るのだろう。
何を見ると思う?
それは、月の影。
心の音。
砥石にかけられた、街のかけら。
──知っている?
死は、前からはやってこない。
それは背後から差して、
知らぬまに心臓を貫く。
月見草のいちりんは、首をかしげて、
何を、見るものかしら。
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