ラスト・ワルツ(路上のソワレ)/ホロウ・シカエルボク
 
でわたしが踊る映像を見て、あそこはもっとこうしたほうが良かったとか、あそこはこうするべきだったとか、あんなことはする必要がないだとか、いろいろなことを言った、そしてそれは、人によって必ず違った、わたしはなにが良くて何がいけないのかまったくわからなくなった、そして彼らは必ずこう言った、ここを乗り越えることであなたは新しいステージに立てるのよ、と―わたしもいつしかそこへ行きたいと思うようになった、確かにそれを見てみたいという気持ちになって―彼らの望み通りの踊りを踊ることに躍起になって…どうして自分が踊っていたのかということについてはすっかり忘れてしまっていた―わたしはわたしのままで踊り続けるべきだったのだわ…そうすればきっと、わたしだけのステージへたどり着くことが―ううん、ステージなんかどこだって良かったの、だって、わたしは初めからそれを手にしていたのだもの…


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