斎場には/
こたきひろし
爽やかな風が吹いていた斎場には
一人の人生に済みの印を押してあげる為に
集まった親族身内たち
果たしてその人の旅の行く先が
天国でもその反対方向でも構わない
もしかしたら
宇宙の知らない星の砂漠だっていいじゃないか
爽やかな風が吹いていた
斎場付近は森林に囲まれて
空は紛れもなく
雲一つなく美しい蒼い空
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