Fiction/青星円
そのような意思がまったくないことも確かだ。
漆黒のナイフ…あれが始まりだった。あれが全ての始まりだった。彼は凶悪な人体のパロディーのようであり、同時に十字架の形をしていて私を見ていた。暗黒の…漆黒の剣…光を照り返すことさえない、まるで私のようだ。そう、剣は私の分身のように、私の体内から生まれ出たもののように思えた。 彼を生み出したのは私… そう…すべて…
―――すべては私のせいなのだ…。
彼女にはいつまでも花のように笑んでいてほしかった。
それを壊したのが私で、勝手ないいぐさだとはわかっていようとも、私はそう思わずにはいられないのです。
戻る 編 削 Point(2)