雪の子/
帆場蔵人
日陰に隠れていた
雪の子が見つかり
陽の下に散らされ
きらきらきらきら、と
子どもたちや猫たちの
軽やかな足音と踊って
あの空に昇っていくよ
だれもが春めくなかで
ひそやかにひそやかに
春とすれ違いに
小さな雪の子は
冬を閉じていく
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