無性に海を見たくなってしまいました。/こたきひろし
 
ある日
休日でした
朝から無性に海を見たくなってしまい
妻を誘い、まだ小さかった二人の娘も車に乗せて
一路海に向かって走りました

天気は晴れでしたが雲は浮かんでました
海岸道路から海に面した駐車場に入り停車して
家族四人外へ出ると
波の音と海風がそこにありました

遥か水平線はキラキラと輝いてました
季節外れの海は
誰もいない海ではありませんでした
人影は疎らにありました

駐車場から急な砂の斜面を転びそうになりながら下へ降りると砂浜を歩いて
海水の所へ近づいていきました
妻と娘たちは履いていた靴を
波の届かない砂の上に置いて波打ち際ではしゃぎだしました

[次のページ]
戻る   Point(3)