流出・続(改訂)/
ひだかたけし
流出する
網戸から ひんやり入って来る冷気のなかへ
私は流れ出し溶けていく
生きている 実感だけが鮮明に
意識をうっとり抱擁し
私は刹那 居なくなる
流出し続けるわたくしは、
自我と非我の境界を
自由自在に往き来する
一つの運動様態なのだ。
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