文字は独立した/足立らどみ
 
立した文字に詩は宿るのか

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● そもそも論 ●

20〜30年前のあなたと今とでは
社会が大きく変わっているのに
何十世代も生きてる土の中のミミズは
大きな変化はないだろう

人は雌雄異体の死を持つシステムで
生きていることを知って
時間が貴重なことを理解して
死後の世界に口を挟まないよう死んでいくけど
文字には罪も何もなく、過去も未来も行き来する
人間が文字を手にしたというのは、勘違いしている
人間は老いて死ぬ遺伝のシステムから逃げられない
人間は死のゴールまでの有限の時間の四次元しか知覚できない

そもそも、文字は最初から違う、最初から独立していた。



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