少々早い辞世の歌/石村
 



色画用紙をひろげて
影をうつす
木炭でなぞる
しばらく眺める
笑いがこみあげてくる
なんと へんなかたちなのだ
俺といふやつは
俺は笑つた
笑つて 笑つて
笑ひ尽くした
いい気分だつた

ああ
すがすがしい日だ
もう 終はりにしても
よからうか




戻る   Point(17)