四月/
kajitsu
うかについては沈黙するだろうけれど。)
その名が示す色以外に空色も同時に浮かんでしまう。つい先日、花見の名所である千鳥ヶ淵公園に行ったこともあり、川べりに生い茂っていた草の黄緑も今は足される。
さくら色は日を浴びてそよぐこともあれば、日や水気を含んで白みを帯び、透けることも反対に色濃さを増すこともある。けれど、さくら色の動きは速い。さっきまであった色は、振り返ると無いのかもしれないのだから。――こういった先入観に騙されるのは美しい。
戻る
編
削
Point
(3)