委ねられたバイオリン/朝焼彩茜色
 
ふわっと骨が溶けた 蒸発する
瞬間みたいな音がした

弦だ

何を語り何で存在するのか愛さないと獲れない

司り

小僧の奏でられるキザな姿
美少年の枠の先端に陰りを静けさ満ちて放つ
その化身

宿りが見えるしかりと
震えが情熱に灯す圧巻の週始末
金輪際までもベールで届くような清々しい褐色の様

精神の腹に心地良い安定感を結んで去り響く
約束を置いてゆく
私は耳を傾けて鋭く集中せざるを得ない

弦だ

化身の心意気
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