どうすればよいのかが、わからない/秋葉竹
もうあざやかさにそめあげられた青空が
海に落とされ
凍りつく落下速度の門を
美しく破る波の牙
切り立つ崖の上に立って私の
半生を眼下の海に沈めたい
秋も終わり
歌う虫もいず
あなたもいなくなった地上を
見下ろす魂は
雲の上から
青空をたゆたい
亡霊の儚さで
消えかけている
消えかけている愛を
取り戻そうとして
取り戻せずに
雲の上からただ地上を
見下ろしている
従順な犬の子のような
あからさまな可愛い子ではなく
小賢しくも好きになってもらうための
あさましい擬態もみせたりも
したわ
あなたが
いないとこの想いではなくこの体が
[次のページ]
戻る 編 削 Point(10)