それをもってしてそれをしない/竜門勇気
 

カミングホーム、酒瓶の花束もって

今、くたびれた部分を
体のどっかにかかえて
ひきずりまわる
長い道のはじめの方にいる

石が冷たい
土が乾いて凍ってる
頬をかすめてる風を
にらみつける
あー、夜だったんだな
星が見えた
僕のうちに来るときには
持てるだけ酒瓶を抱えてこい

跳ね橋を渡って
うさぎが見える
今、余分なものを壊すたびに
その無分別な怒りが無為の作ったものだって気づくんだ
一番立派な豆を煮たもの
それが腹を満たす
言葉が与えられて
翼や爪や牙や素晴らしい貪欲さも僕のものになる
そしてそれをもってして

石が冷たい
土が乾いて粉
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