アップル シナモン/腰国改修
アップル シナモン 川の岸辺
小さなブロックに腰掛けて
気に入らなかったから地面に寝転んだ
あっと思う間もなくマネキンになっていた
拾われて生活が始まってその色とオーダーに染められた
抵抗は出来なかったけれど悪いようにはされなかった
時々マネキンであることを忘れて色々しようとしたようだった
適当な日に誕生日だと言ってケーキにロウソク
水色の鳥を買って来て『二人』で育てようと
夜 山の頂上に運ばれて 銀河 初めて見たり
夕焼け 川を暖かく染まるのを見たり
いつしか ごめんね ごめんね そればかり思うように
抱きしめてくれればくれるほど虚しい 痛い
それでも 拾わなければよかったとは思わないと
いつか二人で決めた 巻き戻そう時計を
最初は『時計を壊そう』だった
アップル シナモン あの日のような刻
『私たち』は離れることにして
拾われた私は捨てられた 地面は冷たい
ひとりでいること ふたりでいること
まるで呪文のように思えてまたいつかここで
マネキンになるために
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