夢の対価/
 
てみたいのに、
階段の軋む音やアラームが聞こえて、
外犬のように眠るおまじないはいつも失敗。
それでも、
ねがいごとは誰にも教えなかったから、

わたし上手に生きていたでしょう?
今はどうかな、
星を剥がして捨ててからは、
ちょっと下手になったかもしれない、
多分ね。

  わたし、
  生まれたくなかったなぁ。

  言ったことあったっけ?
  忘れちゃったな、

  手の繋ぎ方も、笑顔の受け取り方も、
  呼びかける為の言葉も、

  眠る前なら、きっと覚えていたと思うよ。
戻る   Point(2)