穩野間(のんのげん)から底山(のやま)町へ/竜門勇気
気の総称。ときには満腹になるまで詰め込まれる屋台の飲食物として存在する。
「徳の衆」 穩野間さんの指。
「沼方に入って盃にはいっ」 沼方(地域)の一部は道路としての沼地が生きている。盃はこの沼の中の澄んだ水のこと。禊に使われた過去から受けたばかりの祟、汚辱を漱ぐのに良いとされる。
「替え文」 以前もらった手紙の文字をアナグラムで別の手紙にすること。送る相手は最初に送った相手にすること。でなければ一度自分の家に送ったあと、柿の木の枝に日桑の枝で起こした火をつけて燃やす。
「底山町」 地名。穩野間のすぐ外。畜産家の土地でほぼ全域を占められており、山間部では漆が名産となっている。
「二間さんと三間者の熊縁」 二間は二仏中間、三間者は三人の間者、この2つの間には熊の縁があるとされる。熊は待ち人を待たぬのが縁であって会ったものは縁がない。転じて、誰にも止められず誰のものでもない悪縁がもたらす災厄のこと。火のないところに煙が立つ、ような意味。
「猿の風邪」 ペストのこと。
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