回想/十一月の失敗作
 

誰にも染まりたくないと
思春期の残骸のような思考を張りつけたまま
自由と空虚の違いもわからないでいる


ただ過ぎる時間に沈んでいくだけの日々


ねぇ
そもそもわたしは誰で
どんな色をしてた?


ごめんね十四歳
儚いね十四歳
脆いね十数年


ため息に混ぜて吐き出した残骸


鼓動とともに響くのは
わたしにしか聞こえない悲しい声


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