夢の国/秋葉竹
かじゃない
たったひとつの
みんなのためのうた
そんなうたが聴きたくて
いまここにいるだけだから
ここにいるよ、あたし
って、
そのうたをうたう人に伝えたくって
あたしはあたしで
あたしのうた、
うたっているだけだから。
だから、ホントは、ラブレターだろうし、
だから、とおっても、
ないようは軽いよう
(ないよう、とは言えませんが)
にみえるだろうし、
じっさいに、軽いだろうし。
それはそれでいい、から
あたしは、
それでいいから、
あたしは、待つ者だから
いずれ訪れる、
夢の国への入り口の扉が
目の前でひらくのを。
ただ、待つ者だから。
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