片隅に/十一月の失敗作
小さいけれど頭の片隅に確かにある言葉
とらわれないように首を傾げて微笑むわたしの癖を
あなたはいつも笑っていたね
引き出しの奥にある日記は思い出の色がつき
次のページを待ち望んでいる
苦手だった雨の日さえ特別な時間に変わった
道に迷ったことも宝探しのような楽しさがあった
夕暮れ時の独特な風を感じるたびに
苦しくなるほどの寂しさに連れ去られる
答えが欲しくて永遠についての幼い問い掛けをする
積み重ねた日々は案外あっけないのかもしれない
小さくなる背中を見つめて
ゆっくりと手を振る
頭の片隅の確かな存在感
また、言えなかった
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