小市民プラネット、爆発なんてしない/青花みち
 
惑星が足首を巡るたび、つま先に星が溜まった。指先ですくい上げるときみの瞳にひかりが集まって乱反射する、宝石のように。鋭く傷をつければもっときらめくことを知っているから、きみを大事にしていた。見つめると微笑んでくれるのはただの手癖だって、笑ってない目の奥に突きつけられる。かかとで星を蹴散らして一歩踏み出すと音が鳴った。しゃらん、しゃらん、しゃらん。足元の天体。切り離せない土星の輪。きみと繋ぎたい視線。平行線。平凡な最悪。
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