傷、ナイーブな生(なま)/
秋葉竹
ほんとうに祈る
たぐり寄せられない
薔薇色の未来を
人みな家路につく
茜の空に映すその優しい思い出の場所を
悲劇は
消滅すればいいのよ
と、祈るのですよね。
天使の声で
再生する世界を救おうとしても
まずは
私は
人から好かれなければならないのです
鉄の血の味がする
殴られ、切られた、口の中の傷を
むしょうに意識しながら、でも、です。
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