忌み嫌う蛇が/こたきひろし
 
ようにしてたんだよ。
そして一番に悪いのは僕じゃない。最初に触った奴だ。
それに続いて皆が順番に触りだしたから、つい僕も。その場の空気に飲まれてしまっただけなんだから。
それに女の子の目がうっとりしてたから許されるんだろうと思ったんだ。

はっと目が覚めた時に少年は中年の男に成り代わっていた。
現実はいつも泥々としていた。

性という鱗を身に付けた蛇がいつもそこにいて、誰でも一度は経験したに違いない
医者さんごっこをそれに近い遊びを
僕は忌まわしい記憶の中からいまだに拭き取れずにいた。

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