サナギズム/完食
1.
サナギズムとはサナギのままでいることに硬派性を感じる主義である。
「俺は絶対蝶になってやんないもんね!」的な考え方が広く受け入れられローマからドイツ、日本の文化にまで大きな影響を与えた。
日本の終戦後の高度経済成長はサナギズムがささえたといっても過言ではない。
1900年代後半になってくるとヨーロッパでのサナギズムも徐々に衰退していく。
そして取って代わるように「サナギのままじゃ社会に役に立たない」という思想のポストサナギズムが隆盛を誇った。
ポストとはafter,つまり後の意。
ポストサナギズムとは、蛹のあと。つまり蝶になってしまう。
よって、ポストサナ
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