モメンタリ・モーニング/ホロウ・シカエルボク
きみはもう耳を塞いだりしない
そうすると余計に聞こえてしまう
きみは天井を見つめ
偽の死期のようだと感じながら
たくさんのライトを隠して
白く発光するアクリルの天井を見ている
夢の内容はぐちゃぐちゃだった
出来事が散乱していて
感情はひとつもなかった
登場人物もみんなちぐはぐなことばかり言って
真意を確かめようとしているあいだにどこかへ消えてしまった
夢のなかできみは
それがどんな内容の夢でも
最後は決まってそこにしかない街の大通りの真ん中でひとり取り残される
シグナルの点滅が
目覚める前に覚えている景色
誰も居
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