スピカ/385
 
スナメリにのった
花売りの少女が
散弾銃を
差し向ける方角に

炭にぬられた
羽ばたく蝶が
砂糖菓子で
砂城を造りあげる

すり鉢の底で
徘徊する私は
彷徨いながら
再生を切望する

スピカを空に仰ぎ
箱船の貴方の
幸を祈りながら
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