娘から/こたきひろし
ふたりの娘へと私と妻の遺伝子が繋がって
親と子供の絆が結ばれた
それは命の鎖
けして切れたりはしない筈だ
その関係は
偶然か
必然だったのかは解らないけれど
一つの家族になれた
唯一無二の家族になれた
いつか
ふたりの娘たちも
それぞれに
異なる性と出会い
そして一つに結ばれるだろう
愛と言う曖昧な錯覚と
性と言う接着剤によって
命の鎖を繋ぐに違いない
しかし
如何なる生命の個体もいずれそれぞれに寿命を迎える
なるほどその様に
種そのものも
ヒトを繋ぐ鎖も
いつかは切れて絶えるだろう
いつかは切れて絶えるだろう
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