ぼくの終わる日/言狐
うな言葉を云うと思う。
彼はたぶん、ぼく以上にぼくのことがわかっているから、きっと「俺もだよ」なんて言葉で返すだろう。それで、終わりだ。
好きな思い出達には、ぼくと一緒に来てもらいたい。だから、お願いをする。
すると彼女は少し悲しそうな笑顔を浮かべて「うん」と云うはずだ。
断られてしまったら、ぼくはひとりで向こうへ行こうと思う。
できれば、彼女はいつまでもぼくと一緒にいてもらいたい。
そして、最後。
ぼくの息が止まるその瞬間にぼくは大嫌いな夏の空に告げる。
「ざまあみろ」って。
そうして、ぼくは死んでいきたい。
だから、ぼくが死ぬなら突き抜けた青い空がどこまでも続くような、
そんな夏の日がいい。
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