友人と再会して / その日の記録として/beebee
 
久し振りに見た友は
額の正面の髪の毛を白い塊にして
少し垂れ下がった目尻には
細かい皺を溜めていた

よう !!

お互いが働き盛りたっだ頃に
道を分かった友は
なんと逞しく生きて来たことか
生きることを同じくしていた時には
舌鋒鋭く追求した友を
田舎者の私は眩しく見上げたものだった

しかし若さという無闇な衝動と
全てを肯定する狂おしさは
少しの欺瞞も許せなかった
彼は上司の傲慢な欲望と
冷徹な組織の歯車の間に挟まれ
身動きがとれず
騙され騙して自分自身を傷つけた
彼には強い思いがあった
あまりに強い望みの前に
彼は行き場を無くしてしまった
彼は自
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