街が詩人で溢れたら/こたきひろし
私のもしもは妄想に溢れてた
もしも
お金ではなくて
愛情を融資する銀行が出来たら
手持ちの愛を預け入れる人がいて
それを借り入れた人は
利子をつけて返していくんだろうな
だけど預け入れた人は
ほんの僅かな利子の為に
何をメリットに
大切な愛を預け入れるか
説明が思い付かなくなるな
やっぱりそこにあるのは
人智を超えた神様の愛なのかな
もしも街に詩人が溢れたら
空気はやたら濃くなって
景色は詩情に満ち満ちて
それが窮屈なってしまいそうだし
戻る 編 削 Point(2)