燃える太陽が/こたきひろし
 
燃える太陽が火の気を失い、全く燃えない太陽になってしまった。

地球はどうなってしまうかなんて、私は学者じゃないからわからない。

きっと著しい環境の変化が地球上の生命をいっぺんに抹殺してしまうに違いないとは想像する。
そして
そうなったらおそらく地球はマグマさえ一瞬に冷却してしまい、そのまま氷の星になってしまいそうだ。

彼は一人住まいをしていたアパートの部屋でその時を迎えてしまった。
自然の明かりが突然なくなって、光という光は宇宙のブラックホールに封じ込められても、彼の心臓と血流は一瞬も止まらなかった。
正に奇蹟が起きたに違いなかった。

勿論ライフラインはことごとく
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