神の蕾 ☆/atsuchan69
って都合の良い「神」を与え、彼らの周囲に(制度として)権威ある神の代理人や裁く者たちを配置した。初期の文明において「神」にはカタチが必要であった。それも出来るだけ巨大で畏怖を感じさせる姿(偶像)が好ましかった。しかし大勢の無知なる人がやがて広範囲な知識を持ちはじめると、カタチのある「神」では未来永劫に騙せないことを、神の代理人たちは風化し崩れてゆく偶像を背に気づきはじめた。そこで「神」の種類、さまざまな「神」の教えを分割し、広め、戦わせ、さらに新しい「神」を創出した。そもそも誰も天国へ行ったことなどなかったし、きわめて貧しい者にとってはこの世そのものが地獄に他ならなかった。そしていくつもの文明が「
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