夢の中へ 四季の 昭和賛歌/むっちゃん
 
獲物は 近所に 消えて

鮎捕りは すき見て 素早く 大人の縄張り 竿捨て 逃げては また 繰り返す

村の用水路 どじょうすくいの おじさんが 風物詩と 追憶す

オリンピックの 切り抜きが 日課の 授業 懐かしく 夢ふたたびと 老体に聞かせ


みかん箱 竹スキーが土手を這い 勢い余って 寒中水泳

貧乏は 冬も 素足でゴム短靴 靴下履いた 記憶なし 冬はスケート 夏 車めがけて 手榴弾ごっこ

大きな つららの剣 スターウォーズ 懐かしく 寒波と共に 現れる

豪雪の 体育館は 自衛隊の宿 春の別れに 涙する

ひと春 ごとに 逞しく 学校の春は 期待と 不安

ラジオテレビが 時代を造る 今も 残る 心の たから

年号変われど 世代は続く 今 若人に 何を残し 残さざるべきや。


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