呼ばれて振り返ると/こたきひろし
っと囁いた
「ただの友だちよ。店まで送って貰う途中だから遠慮しなくていいよ」
言われたが運転席の若い男は至極迷惑そうだったから、いいよバスでいくからと断った
のに、敦子自身が乗って欲しそうな目をしてきた
敦子は後部座席のドアを開けた
私は何かを感じ取って、車に乗り込んだ
車内はいっぺんに気まずい空気になったかも解らない
三人を乗せた車は駅前まで走り、そこで二人は降りた
運転手はきた道を引き返していった
私と小林敦子はお互いが勤めている店まで歩いた
途中、私は彼女に聞いてみた
彼はあっちゃんの何なのと聞いてみた
すると彼女は答えた
ただのアッシーよと軽く言った
だから私のいきたいところへ
運んでくれればそれでいいの
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