アキラというアノマリー/よーかん
日本に長く暮らしていると、日本の特異性に鈍感になる、日本は特殊である、でも当の日本人は、その中で淡々と日々の暮らしをこなしているため、その指摘に、今更反応することなど、海外からの方々に対する愛想笑い以外の表現としては、ほぼない、それが、その特殊な環境が、日本人にとっていかに居心地が良かろうとも、それを日本人がいかに居心地が良いと錯覚していようとも、朝七時の特急上野行きに身を捻り込み、立ち位置、足場を確保し、両隣の社会人の横顔を少し眺めてみるだけで、多くの日本人にとって、それが、まったく違和感がない空間であろうとも、その場所が、非人間的な空間であることは、小学生的な感性を、それを許すことを自分に言い
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