平和のために自分たちに出来ることを"考える"/少年(しょーや)
小学生の頃、道徳の授業を使って「平和学習」という授業があった。
平和学習は数週間ほど続いた。
「はだしのゲン」のアニメのビデオを観たり、
実際に戦争を体験した人達の話を聞いたり、
給食のメニューが当時の食事を再現した「乾パンと牛乳」だけの日もあった。
一連の平和学習の締めくくりとして、
担任が一人ひとりに対して
「平和のために自分たちに出来ることを考えよう」
と、意見を求めてきた。
「人の悪口を言わないようにする」とか
「困っている人を助ける」というような
日頃の心がけのような意見もあったが、
一番数が多かったのは
「被爆した人達に千羽鶴や手紙を渡す」
とい
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