月のかがみ/秋葉竹
 

こころの平安に失敗し
こころ引き裂かれた
京都という街の風景のなか
青春という安っぽい名前の時代は
確かにあそこにちゃんと残っていて
いまは、透明でみえないか、しれないし、
こころの声も聴こえないか、しれないけど、

べつに、
嘆くことと勝ち負けは
関係ねーんす、よ?
自分の
なかで一番だいじなことだけ
ありがとうの気持ちで
おさえておけば、ね?

ピカピカの真新しい月が
私の人懐っこい笑顔
(と思ってるのは、自分だけ、って話もある)
を綺麗に
(と思ってるのも、自分だけ、って話もある)
映し出してくれるのは、
それがこの世でいちばん高価な金貨だから
って、話もある

 
 


戻る   Point(4)