月のかがみ/秋葉竹
こころの平安に失敗し
こころ引き裂かれた
京都という街の風景のなか
青春という安っぽい名前の時代は
確かにあそこにちゃんと残っていて
いまは、透明でみえないか、しれないし、
こころの声も聴こえないか、しれないけど、
べつに、
嘆くことと勝ち負けは
関係ねーんす、よ?
自分の
なかで一番だいじなことだけ
ありがとうの気持ちで
おさえておけば、ね?
ピカピカの真新しい月が
私の人懐っこい笑顔
(と思ってるのは、自分だけ、って話もある)
を綺麗に
(と思ってるのも、自分だけ、って話もある)
映し出してくれるのは、
それがこの世でいちばん高価な金貨だから
って、話もある
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