詩集を二冊出してみて/葉leaf
私は思潮社から詩集を二冊出している。『zero』(2015.3)『vary』(2017.6)である。詩集を出してみて感じたのは、確かに自分は歴史に参画した、という手ごたえである。
それまで私は現代詩手帖に投稿したり、同人誌を出したりしていたが、詩集を出すのはそれらとは一線を画す行為である。それはやはり現代詩の歴史の一つのページを作る行為であり、なぜかというと周囲に与える影響が大きいからである。
詩集を出すと、まず雑誌に広告が載るし、アマゾンで販売されるし、大手書店の店頭にも並ぶし、書評も出れば手紙も多数届く。とにかく周囲に与える影響が尋常でない。それはやはり一つの事件なのであり、これだけ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)