ヒトも猫も杓子も/こたきひろし
 
ヒトも猫も杓子もこの暑さに参っている
異常な暑さが連日続いていた
暑いと言うより正に熱いのだ

太陽は殺人兵器と化して
街も村も焼き焦がし
地上の生き物たちは灰になる

これから先の近い未来には
きっとそれが現実になるだろう

こうしちゃいられない
詩なんて何の役にも立たないから
詩なんて念仏にもならないから

書くのは当然として
読むなんてさっさと止めよう

ヒトも猫も杓子も
火柱になって燃え尽きていく光景を
想像したら
滅びる者たちが美しく輝いていた


それは
もしかしたら地球が本来の地球に還るための
自浄かもしれない
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