凡庸な/はるな
 


あなたの
爪をきってやるの
忘れていた

過去がひとつづきだと
まるで信じがたい
新品の朝

お湯はいつもどおり
湧くけれども
忘れながら
愛すと決めたのに
髪は伸びる

ありふれた夢だった
みたかどうかも
思いだせないくらいの
でもたしかに




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