朝のフロア/葉leaf
 
朝の職場には苦い光が満ちている
クーラーだけが職場を奏でる音楽だ
夢も幻もどこかに隠れていそう
何もかも柔らかく統合され
一日を彫り上げようとしている

朝の職場には清潔な真実がある
パソコンだけが世界とつながるバイパスだ
愛や希望は速やかに冷凍され
建物の構造も自らを抑えている

朝の職場には試練の痕跡が転がっている
カレンダーには職員の挑戦が刻まれていて
淡い大気の中で緩く溶かされていく
何もかも今まさに整えられようとしていて
厳しく照らし出されるのは普遍的な時間そのもの

戻る   Point(1)