あなたの感情の中に/こたきひろし
あなたの感情のの中に
1つの欠片でも私があるのなら
それを1つの種子にして
私はあなたの中に蔓延りたかった
過ぎてしまった歳月の中に
ふとよみがえった記憶には
切ないあなたへの恋心が畳み込まれていた
あの日
あの夜に
私は思いを告げられずに
あなたの靴箱のあなたの靴の下に
一枚の紙切れ
メッセージを忍ばせた
差出人の名前も書かずに
なのにどうして
ろくに言葉を交わした事もなかった私に気づいてくれたんだろう
あなたはあの夏の日に
私か厨房で働いていたパブレストランにバイトで入ってきた
店長が店のスタッフに紹介した
短大の一年生だと、保母さ
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