詩は記録される雨音/ホロウ・シカエルボク
 


喀血する連中の
猥雑な足さばきを見なよ
割れた石畳で
ブレイクビーツみたいさ

いつまで経っても周波数が合わないから
指先がバカになるまでチューナーを弄んでる
枯渇の上に怠惰を築いた
傍目だけ小奇麗な街はいつも通りで
俺は必要以上に
ソールの汚れを街路に押し付けていく
車道ではホーンの音が
統率者の居ないオーケストラみたいに好き勝手に鳴っている

晴れた朝のあとに翳る昼があって
少しだけ雨の匂いがする夕方があった
慎ましい女の泣声のような雨音が
速い夜に少しだけ聞こえて
窓ガラスはそれっきり情報を寄こさなかった
俺も別に欲しいわけではなかったし
いく
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