きみのとなりにユーレイのように/田中修子
みのともだちになりたい
かあさんにもとうさんにも
なんとなく話せない
あのことを
ひそひそ話すんだ なん時間だって
きみの先生になりたい
しかめつらしながら授業するあいま
生きることにほんとにひつようなことを
ボソッともらして
校長先生にしかられる
きみの
恋人になり……はべつにいいかな
わりとテレビとか本とかに載っているし
でも、空想と現実はちがうのである
ガッカリするでないぞよ
きみがもう
だれかの
かあさんでありとうさんであり
ばあちゃんでありじいちゃんであり
ともだちであり
先生であり
恋人……はいいんだった
で、あるとして
それでもぼくは
ひつようなときに
ひつようなだけ
きみのそばにいよう
戻る 編 削 Point(17)