かんじる? /るるりら
びらのない花には
目もくれず
意味ありげに創作された初々しい言葉に
青年の心の臓の拍動は高まるばかりです
つつじの花芯が 揺れています
幽霊の塔のように こころを寂しく尖らせています
花にまさる花が てのひらの機械の中になんて
あるはずないじぁないですかと言わんばかりに
揺れています
あまおとの中
うつむいてスマホを見ている青年のうしろで
つつじの精は フックのような横顔で
ついには 人の姿に変化して佇んでいますが
青年は すこしも気が付かないので ありました
【ちょっと かんじた】
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