初夏の奇跡/
田中修子
雨の日のあくる日
学校のうらの公園に
みずたまり
ができていたよ
みずうみ
みたいだったよ
みずうみには
ケヤキの葉っぱが陽に射られてみどりに
きゃあきゃあと光っていたよ
女の子が自転車のペダル漕いで
澄ましたハクチョウみたいに
尾を引きながら
みずうみをわたっていったよ
くつしたをぬいで
みずうみをわたったよ
初夏
足のゆびが冷えるぞ
どうだ ミラクルだ
ぼくをみよ
くつ くさい
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