[白い記号の終わり]/黒崎 水華
資格が無い
四つの角が邪魔をする
(あれは鬼門だ)
口を揃えて陰口が這う
皮の上を這う視線
どうやら性別は格別らしい
(人の声音は変容する)
◯向こう岸を失った(喪った(亡った
足跡が◯◯◯◯◯・・・...。
転がる路傍の石
流行り廃りは数あれど
結局円環の中で未遂を繰り返す
_さみしい_し◯置き去りのいし
寒いし_さもし_い◯逆
言葉は共同幻想です」
怪物が耳元で囁く
本当は続いている
断絶された筈の糸
細く長い意図の永い異図
満たされる事は堕落の始まりです)
堕胎された胎児の亡骸
悲哀なる孤独
闇夜の吐息
何一つ無くして居ない
目に見えるばかりでは無い
見えないものが擦り寄る窓辺
墜落する太陽
享楽の睡魔が舟を漕いでやって来る
迎えは帰り
後に残ったのは
皮膚を脱いだ骨だけであった。
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