車窓から見える風景/秋葉竹
 
園風景には、
白色や黄色の蝶々が、ゆらゆらと
行くあてもなく、飛び交っていることだろう。

そんな、
ほんとうかどうかもわからないけれども、
そうあって欲しい風景を思い浮かべて、
トンネルを通るとき浮かぶ
窓ガラスに映る僕の顔と、
盗みみるように覗く貴女の容姿が、
光に吸い込まれては、吐き出されて戻って来る。

そして、
トンネルを抜けるとそこには、初夏の、
のどかな田園風景が、待っていてくれるだろう。







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